![]() (1972年12月7日、アポロ17号に搭乗したハリソン・シュミット氏が撮影した地球) | |||
地球の空気層の厚さ 地球の形状は球形、その半径は6370kmある。そしてその上に空気の層を纏っている。で、その分厚さは?約50kmである。それは成層圏の上部と言われるところでそこの空気の薄さは地上部の約1/1000である。すなわち地球の半径の0.78%、もし半径10cmの円を描いたとしても空気の層は0.8mmで1mmにもならない。それほど薄っぺらい存在である。 空気の重さ(質量) いま、1cm×1cm底面積を持ち、空気がなくなる上空(約100km上空=空気の濃さは地上付近の100万分の1位)まで伸びている空気の柱を考え、その中の空気の質量を測るといくらになるか。 答えは1.033kgである。上のような気中の質量を直接測ことは不可能であるが間接的に測る方法がある。 ![]() ![]() まず、水銀を満たした容器を図のように用意する。 また、管の片方が閉じられている約1mの長さのガラス管を用意する。 このガラス管に水銀を満たし、水銀が漏れないように指で押さえて、用意した水銀溜めの水銀の中まで入れて指をそっと緩めるとガラス管の中の水銀のいくらかは水銀溜めに出るが、ガラス管内の水銀は全部出るのではなくある高さまで下がるとそれ以上は下がらなくなる。 この実験はガラス管の断面積に関係なく水銀柱の高さは同じで76cmであるが、解りやすくするために、管内面積が1cm2のガラス管として話を進める。 この中にある水銀の質量=水銀柱の体積×水銀の密度 =1cm2×76cm×13.59g/cm3 =1033g=1.033kg この1033gの水銀に重力が働き生ずる力は F=mg=質量×重力加速度=1.033[kg]×9.8[m/s2]=10.13[N] この力が1cm2にかかっているので P=10.13[N/cm2]=10.13×10000[N/m2=Pa] =101300[Pa]=1013[hPa]=101.3[kPa]=0.1013[MPa] このように、空気柱の中の空気の質量は測れなかったが、水銀を使うことで測ることが出来る。 水銀の密度は13.59g/cm3で、大気圧に相当する水銀柱は76cmである。これを76cmHgと表す。 水の密度は1.0g/cm3であるから、大気圧を水柱で表すと10.33mAqとなる。Aqは(aqua)で、水を意味する。ここでは水柱を意味する。
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